
「まさか!」
「馬の一蹴りで家屋が倒壊するなんて…」
数人がその声に応えた。「これはまさに応報だ」
人々はその惨状を見て心痛を禁じえなかった。
「人は何かをする時には、後のことを考えなければならない。ヤンツォン・チャンツァイを見てみろ。得意になっているときには、悪行をして恥を知らず、恩を仇で返し、兄弟の遺産を取り上げ、残った遺族を惨めな目に遭わせた。それが今はどうだ?息子とその新婦、それに親友までも一瞬にして亡くしてしまった。皆死んじまった」
別の一人が言った。「チャンツァイさんがきた!何も言わないで…」一人が、歩いてくるチャンツァイを指差しながら言った。「喜び事が悲しみ事になってしまった。こんなに多くの死人を出して、家も失くして、まったく可哀そうなことだ」
皆がしばらく押し黙った後、一人がそぞろに口を開いた。
「もしかして、ウェンシーが呪法で仇を討ったのでは?」
「まさか。もしそれが本当なら、ウェンシーはあまりにも酷いことをやったということになる」一人が答えた。
「間違いない。天は因果に応報するが、もし人が復讐のために、こんなに酷いことをやったのなら、それも同様に因果応報があるだろう…」
しばらくして、ある女児が小声で言った。「家が倒壊したとき、私は恐ろしい光景を見ました」
皆が彼女を見ると、彼女は勇気を奮って続けた。「私は元々ウェンシーの家の使用人でして、それからチャンツァイの旦那の元で続けて働かせてもらっていました。上で祝賀の宴会をしていたとき、私は下に水を汲みに行きました」。彼女はここで恐怖の場面を思い出し、しばし沈黙したが、皆の期待の目に敢えて続けた。
「私が下に行ったら、大蛇や大サソリがうじゃうじゃと蠢いていたのです。大サソリがその大きな鋏で柱をはさんでぐらぐらと揺らしていました。私は大声を出して、急いで外に駆け出しました。私が外に駆け出してすぐ、家がつぶれたんです」
「すると、君は難を逃れたということか」
彼女はどきどきしながら頷いた。「あの人たちを救えなかったのは残念だったけど…」
「自分を責めることはない。難に遭うべきだったならば、逃れられなかったはずだ」と、一人が言った。
「聞くところによると、亡くなった35人は、残されたウェンシー親子を侮辱し続けた人たちだったらしい」。一人が小声で言ったが、皆の耳には届き、押し黙ってそれぞれが思いを抱いた。ある者はこう思った。「私は幸いにも、彼らと飲み食いを享受しなかったし、ウェンシー親子を侮辱しなかった」。またある者は、「やはり天は公平だ」。またある者は、「この復讐は残酷すぎる」。皆はそれぞれのことを考えていたが、大概はこれ以降、悪いことはしないようにしようということだった。
皆が静かに思いを巡らせていると、突如として女性の金切り声が聞こえてきた。それは遠くからだんだんと近づいてきた。「見なさい!みんな見なさい!隣近所とも皆、見なさい!私は息子に呪法を学ばせに行かせませんでしたか?彼の呪法は成功しませんでしたか?叔父夫婦は、多勢に無勢なら呪法でも学べ、と言っていましたけど、この人たちは呪われて死んだんじゃないの!?」
(続く)
(翻訳編集・武蔵)
転載 大紀元 https://www.epochtimes.jp/p/2021/03/69971.html
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